試作品はブレッドボード上で作ろう!
エフェクターなどの電子回路の試作は「ブレッドボード(breadboard)」上で行います。ブレッドボードは
下の図1で示されるとおり多くの穴が空いている「電気・電子基板」です。
図1 ブレッドボード
これらの穴には配線や電気・電子部品の脚を差し込みます。
一つの穴は複数の他の穴と電気的に接続されています(図2はブレッド・ボードの一部を示したものです。同じ長円内にある穴はすべて
電気的に接続されています。)。
図2 ブレッドボード拡大図
ブレッドボードで回路を組む際は、ハンダ付けする必要がありません。穴に配線や脚を差し込むだけで
長円内の他の穴に差し込まれている別の配線や脚と導通させることができます。
配線の変更や電気・電子部品の差し替えが簡単にできるので、回路変更が簡単にできます。
配線には図3で示すジャンプ・ワイヤを使います。 ジャンパ・ワイヤの先端部は細い金属ピンになっておりブレッドボードの穴に差し込んで導通させることができます。
図3 ジャンパ・ワイヤ
図4は実際にブレッドボード上で電子回路の試作を行っている様子です。望ましい結果が得られるまで、何度も回路を組み替えます。
図4 回路の試作品
< 注意すべきこと! >
図7 店頭でよく見かけるブレッドボード

配線には図3で示すジャンプ・ワイヤを使います。 ジャンパ・ワイヤの先端部は細い金属ピンになっておりブレッドボードの穴に差し込んで導通させることができます。


< 注意すべきこと! >
- 電気・電子部品の脚が太くて、ブレッドボードの穴に刺さらないことがあります。 部品の脚は、ほとんどの場合ブレッドボードに挿入できます。ただし、一部の部品は挿入できないことがあります。無理に挿入するとブレッドボードを破損する恐れがあります。特に、ピンヘッダーに関しては注意が必要です。
- 細ピンヘッダーはブレッドボードへの挿入や、一般的な基板への半田付けに使用されることが多い。
- 推奨穴直径が1.0mm以上のピンヘッダーはブレッドボードに刺さらない。ピンソケットへの挿入のみを想定して設計されている。
- 細ピンヘッダーはピンソケットに挿入しても接触不良でほぼ通電しないと考えておいた方がよい。
- あくまでも試作品 ハンダ付けしてないので脚が簡単に抜けてしまいます。ブレッドボードの使用は試作品限りで、 実用品は普通の基板を使ってハンダ付けしましょう。
- ノイズまみれになる ブレッドボード上の試作品は電磁シールドされないので電磁波ノイズに直接さらされます。 その結果、回路はノイズまみれになります。
推奨穴直径が0.8mmのピンヘッダー(細ピンヘッダー)は、ブレッドボードに問題なく挿入できます。しかし、推奨穴直径が1.0mm以上のピンヘッダーは、挿入できないと考えてください。
少し横道にそれますがピンヘッダーについては次の3点を押さえておきましょう。


試作品にノイズが観測された場合、 そのノイズが電磁シールドされないゆえのものなのか、 何かしらの回路上の不具合によるものなのか 明確に判別できません。 楽器づくりでは厄介な問題です。
