ギターの振幅
- 振幅とは
「振幅」とは、波形における「基準点(通常は0)」から「ピーク(最も高い点または最も低い点)」までの距離を指します。注意すべきは「マイナス側のピーク」から「プラス側のピーク」までの距離ではないことです。こちらは「ピーク間電圧」と呼ばれるものです。
- ギターの振幅
エフェクター設計において、ギターの最大出力時の信号振幅を把握することは、クリアなサウンドを実現するために非常に重要です。キーボード等の機器では、モニターで音の歪みを確認しながら音量を調整できるため、エフェクター側で入力信号の振幅を過度に気にする必要はありません。しかし、ギターは最大ボリュームでの使用が多く、その状態で音の歪みを防ぐためには、エフェクター側で適切な対策を講じる必要があります。具体的には、以下のことが重要です。
- ギターの最大振幅を把握すること
- 最大振幅を考慮したエフェクターの入力レベルを設定すること
これらの対策を講じることで、ギターの最大出力時でも歪みのない、クリアなサウンドが実現できます。
そこで、私の手持ちのギターで振幅を測ってみました(ちなみに私のギターはパッシブでハムバッキングです。弦とピックアップの距離は普通です。
アクティブ・タイプのギターではもっと大きい値を出すことも可能でしょう。参考値程度に考えてください。)。
測定してみると普通に弾いたときでギターの振幅は下図にあるように0.6V以下でした。かなり大きなときで1Vほどした。
下図のように強くかき鳴らした際に1Vを超えて1.5Vに迫ることもありますが、これは瞬間的で例外的な振幅と考えてもよいかと思います。
不思議ですが単音でも和音でも最大振幅はそれほど変わりません。
個人的には0.6V+αぐらいを想定して設計を行うのが無難だと思っています。
私のギターでの値なので参考程度に考えてください。